スターフォージ・オデッセイ

スターフォージ・オデッセイ

Starforge Odyssey

銀河の歴史を辿る冒険の旅

プロローグ

夜の砂漠は、風の音すら飲み込んでいた。
メキシコ・ユカタン半島。
地表からは何も見えないが、その地下深くで——
地球文明の歴史を覆す“何か”が目覚めようとしていた。

地震探査チームが偶然拾った異常反応。
それは地殻の揺れではなく、“人工的な脈動”だった。

調査隊が掘り進めた先に現れたのは、
岩盤ではなく、金属でも石でもない未知の素材で構成された巨大空洞。

ライトが照らした瞬間、隊員たちは息を呑んだ。
そこには——都市があった。

地上ではなく、地下に広がる“星のような都市”。
天井から垂れ下がる光の柱。
壁一面に刻まれた古代文字。
そして中央には、巨大な円形の“心臓部”が静かに眠っていた。

その文字を見た瞬間、調査隊の一人が震える声で呟いた。
「……これ、日本の神代文字に似てないか?」

その報告はすぐに日本へ届き、
古代文字研究者であり、宇宙考古学者でもある高城ヤマトが派遣されることになる。

だがこの時、誰も知らなかった。
この地下都市は、古代リラ文明が地球に残した“鍵”であり、
ヤマトの到着を何千年も待ち続けていたということを。

そして——その都市の“心臓”を動かすために必要な装置が、
ヤマトの祖国・日本の富士山の麓に眠っていることも。

さらに、ヤマト自身の遺伝子の奥底に、
その装置を起動する唯一の“鍵”が刻まれていることも。

地球はまだ知らない。銀河はまだ動かない。
しかし——運命はすでに、静かに回り始めていた。

星々の記憶が、ひとりの地球人を呼び覚ます。
その名は——高城ヤマト。

地球文明の未来を背負い、銀河の運命を変える男。
そしてこの瞬間、地球と銀河を隔てていた“沈黙”が、初めて揺らいだ。

原作 天川航

-スターフォージ・オデッセイ