超重合体ゴッドカイザー!
スターフォースの奮戦により、ヒノモト皇国には一時の平和が戻った。
だが、それは地球全体から見れば、嵐の中のわずかな静寂に過ぎなかった。世界各地のあちこちで、なおも戦火は燃え続けている。
アトランティック連邦地域では、連日の空爆と地上戦が止むことなく、
ユーラシア大陸連邦地域の大半は、すでにハイデビロン帝国軍の軍靴に踏みにじられていた。中でも、世界政府に反感を抱く独裁国家やテロ国家の一部は、
自ら進んで侵略者に協力し、地球側の混乱をさらに深めていた。
ハイデビロン帝国 地球戦略前線要塞・司令室
重厚な空間に、不穏な沈黙が漂っていた。
神官シルビアの冷たい声が、その沈黙を切り裂く。
「アルトゥール将軍。先日の戦い……あれは何だ?」
玉座の奥で、帝王キングバアルの怒気が、言葉にせずとも感じ取れる。
それほどまでに、スターフォースの存在は帝国の計算を狂わせていた。「陛下は、大変お怒りである」
西軍担当のシュルキーレフ将軍が、皮肉混じりに言葉を添える。
「貴方ほどの力を持ちながら、なぜ、あの程度の地球人に……」
中央軍担当コバルディーナ将軍は、鼻で笑った。
「理由は簡単だ。――坊やだからさ」
アルトゥール将軍は、歯を食いしばり、深く頭を垂れた。
「なにとぞ……今一度、チャンスをお与えください」
シルビアは、冷酷に告げる。
「今度までだ。二度はない。次に失敗すれば、本軍の将軍を呼ぶ」
その言葉は、事実上の最後通告だった。
銀河連邦軍 科学研究所・海底基地
一方、地球側でも次の戦いが始まろうとしていた。
ジンダイジ博士は、スターフォースの三人を前に静かに語る。
「君たちのおかげで、ヒノモト皇国は守られた。
しかし……全世界では、まだ戦争が続いておる」ハヤトは迷いなく答えた。
「わかってますよ、博士。そのために、俺たちがいるんでしょ?」
ダイスケが腕を組み、問いかける。
「で、次はどこです?」
博士は、ホログラムに小さな国を映し出した。
「タリム共和国じゃ。ユーラシア大陸にある、
農業を主体とした小国だ。侵略に抵抗しておるが、戦力は乏しい」アンナ艦長が即座に判断を下す。
「了解しました。プリンシパリティ号、発進準備!」
「ラジャー!」
タリム共和国
山と砂漠に囲まれたこの国は、牧羊と牧牛で生きる人々の土地だった。
ゲリラ的抵抗により、帝国軍も完全制圧には至っていない。だが、その日――事態は一変する。
大統領邸に、緊張が走った。
「応援部隊はまだか?」
「もうじき到着するはずです!」
その瞬間、大地が震えた。
三体の機械獣――ヒュンダイン。
陸戦特化型の怪物兵器が、砂煙を上げて出現したのだ。それは、コバルディーナ将軍の切り札だった。
「スターフォース、出動!」
ハヤトたちは即座に応戦。
だが――
「合体だと!?」三体の機械獣は、轟音と共に融合し、巨大な合体獣へと姿を変えた。
圧倒的なパワー。超重戦闘マシンが、押し返される。「博士が言ってた、あれしかないな……」
ハヤトの声に、二人がうなずく。
「いくぞ!」
「超重合体――ゴッドカイザー!!」
ドラゴンキャノンの脚部が変形し、シャークスライダーは分解、腕となる。
さらに、フェニックスが頭部と肩部に合体。莫大なエネルギーが、機体全体を駆け巡った。
「すごい……エネルギー圧だ!」
トミーが息を呑む。
ハヤトは操縦桿を強く握った。
「これが……俺たちの力だ!」
「超重剣――サンダークラッシュ!!」
閃光。
合体獣ヒュンダインは、断末魔を上げる間もなく粉砕された。
戦いの後
大統領は、巨大ロボットを見上げ、静かに言った。
「あれが……超重戦闘マシンか」
「ヒノモト皇国の……切り札です」
「感謝する。博士にも、礼を伝えてくれ」
アンナ艦長は敬礼した。
「また必要な時は、いつでも」
超重戦闘マシンの隠された真の力
――ゴッドカイザー。その圧倒的パワーは、ハイデビロン帝国三将軍の一角を退けた。
だが、これはまだ序章にすぎない。
銀河を揺るがす戦いは、これから本格的に始まるのだから。
つづく