銀河漂流記

遠い銀河で、力強く生きる若者たちの物語
~銀河で生き抜く力は、平和を願う心と、人への優しさだった~
銀河大戦本編と同じ時代、同じ宇宙を舞台にしながら、
これはまったく別の場所で始まった、別の物語である。宇宙コロニーで暮らす四人の高校生は、ごく平凡な日常を送っていた。
特別な使命も、英雄の素質もない。
彼らが宇宙へ出たのは、ただの特別学習――
土星のリングを調査するためだった。だが、そのリングの側で発生した異変が、すべてを変えた。
突如出現したブラックホールに、
彼らの乗る宇宙船は抗うこともできず吸い込まれていく。警報も、理屈も意味をなさぬまま、世界は闇に呑まれた。
次に彼らが目を覚ました場所は、別の銀河系だった。
そこには、地球と酷似した惑星が存在し、彼らはその星へ不時着していた。
その惑星には、人類とよく似た姿を持つ種族が暮らし、
地球の中世時代を思わせる文明が栄えていた。言葉が通じ、文化があり、王国が存在する――
だが、そこは決して地球ではなかった。帰還の手段も分からぬまま、彼らはその世界で生きることを選ぶ。
異邦人として、よそ者として、静かに日々を重ねていく。
やがて彼らは、別の異星人と遭遇する。
自らを マルデューク帝国軍 と名乗るその勢力は、
度々へブロン王国へ侵攻し、戦火をもたらしていた。それは、彼らの戦争ではないはずだった。
だが、戦争は境界を選ばない。
こうして、ただ生き延びようとしていただけの高校生四人は、
この異境の果てで繰り広げられる、
もう一つの銀河大戦に、
はからずも巻き込まれていくのであった。それが、記録されることのない戦記の始まりだった。
原作 天川航